「漢方で解消!冷え、痛み、女性の悩み」 更年期にはホルモン補充療法(エストロゲン)とどちらがいいの?名医にQ(NHK3/24)

  • Day:2012.03.25 02:43
  • Cat:漢方
3月24日、名医にQ(NHK)では、「漢方で解消!冷え、痛み、女性の悩み」

福澤素子先生 慶應義塾大学漢方医学センター非常勤講師 (内科、漢方医学)
光畑裕正先生 順天堂東京江東高齢者医療センター教授
水沼英樹先生 弘前大学大学院教授

3名の先生方がそれぞれのお立場での見解を述べてくださっていました。
更年期についてもお話があり、大変参考になったので書きとどめました。

まず、3名のお医者様のお話から。

福沢先生(漢方専門医として)
・漢方外来では7~8割が女性の患者さん。
 冷え、むくみ、月経関連の様々な症状、年齢に応じての症状があらわれることが多く、
 一生を通じて女性にはとても有効なものが多い。

光畑先生(麻酔科、ペインクリニック)は西洋医学の治療を行いながら、漢方も使っていらっしゃる
・数年前、自分自身が怪我をして漢方を使ったら非常に効いた。
 痛みというのは冷えで悪くなるので、冷えを取ってあげるとか、
 腰が重いとか効果が上がっている。
 今は8~9割の患者さんに漢方を併用しながら治療している。

水沼先生(産婦人科)更年期中心に西洋医学に基づいて治療されている。
・女性の疾患は女性ホルモンに非常にかかわりがあるので、
 補充剤を使うか、ホルモンを抑制する薬剤を使うか症状、年齢その他を加味しながらの治療。


番組では、唐橋由美さんが福澤先生のもとで、冷え、むくみを診てもらうことに。
・問診票(症状、食欲、睡眠、お通じ、全身の状態等を詳しく)
 唐橋さん、目の下のクマ、皮膚がカサカサする、疲れやすい、爪がもろいにチェック
 冷えはつま先
 むくみは夕方から
 寝不足の日が多いので、夕方は疲れる

むくみは漢方的には「水はけに滞りがある」
目の周りのクマは漢方的には「血流が悪い」
爪がもろいのも血流と関係している

舌診、舌の裏側の静脈が紫色に膨らんでいる→血流が悪い
      
脈の強さ、押したときの反発力、不整脈などを調べる
唐橋さんは反発力が弱く、左の脈を強く押したとき消えそうになる
冷えやすくて、体力があまりない

・診断
 むくみの原因は抹消循環が悪いことから。
 それに伴って水はけが悪くなっている、さらに症状を強くする原因が、体力も弱いし睡眠不足のため


福澤先生
【舌】
・胃腸の状態を反映
 苔がついていたりする→胃腸の調子が悪い
 歯型が血ている状態→水分代謝が悪い
【脈】
・体力の有無、冷えやすい
【お腹の触診】
・精神状態(イライラ、落ち込み)、胃腸の状態、血流の悪さ、年齢的な衰えなど

光畑先生
・漢方をやりだしてから患者さんのお腹を診るようになった。
 腹直筋ががちがちに緊張してて気分が落ち込んでいる人四逆散というのが効くことがある。
 後は西洋的に腰痛の原因を調べていき、両方を加味して診察、治療。

水沼先生
・一番肝心なのはどこに原因があるのか、なぜむくむのか、なぜ冷えるのか
 コアとなる原因を探るためにいくつかの検査が必要になってくる。
 そうやって西洋医学では診断、最適な治療を求める。


【気・血・水】
漢方では、体の中を3つの要素が過不足なくめぐっているのが健康な状態と考える
気→気虚(気力低下)気の巡りが足りない、元気がない状態
 気逆(いらいら)冷えやのぼせ
 気うつ(気分の落ち込み)不安感
血→お血(血行不良)
 血虚(皮膚の乾燥)
 水毒(むくみ、めまい、下痢)水があふれている状態、偏在する状態


・益子直美さんを福澤先生が診た結果は?
 小さいころからの冷え→お血
 目の下のクマ→お血
 月経痛(血流が悪い)→お血
 皮膚が乾燥しやすい→血虚がかなり強い
 イライラ→気逆
 むくむことも時々→水毒
 
 以上を総合して気、血の異常、水の異常も少しある。
 運動をしているので腹筋はあるが胃下垂もある。
 体力も胃腸も少し弱いという結果。

【冷えには】
福澤先生によると、
一般的には運動をすると、筋肉がついて熱産性が高まる。
食べ物
体を冷やすもの(お漬物、生野菜、海藻類、ビールなど)を少なめに。
胃腸を温める必要があるので、
体を温める食べ物(温野菜、生姜、ネギなど)を取り入れた料理を。
お酒も熱燗で。

【冷えの漢方薬】
福澤先生の患者さん
・Tさん(70歳) 全身の冷え
・Nさん(45歳) むくみ、疲れやすさ、だるさ←冷え

●当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)
Tさんに使った薬
手足が痛くなるくらい冷えて困る。
腹痛、腰痛などが冷えのために起きやすいときや、しもやけの時など。

●当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
Nさんに使用
血流の改善+水毒の改善
疲れやだるさにも
唐橋さんにもおすすめ

●補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
Nさんに使用
(むくみ、冷えは上記の薬でよくなったが、カゼをひきやすい、疲れやすいが残った)
疲れがたまって気力低下しているときに使う薬
免疫力アップして風をひきにくくなる

●苓姜朮甘湯(りょうきょうじゅつかんとう)
唐橋さんが、むくみが取りきれないとき
下半身がとても冷える場合

●温経湯(うんけいとう)
益子さんにおすすめ
かさかさを改善
頭痛、月経痛にも良い薬が入っている
胃を守るニンジンという薬も入っているので胃の弱い人にも飲むことができる

●加味帰脾湯(かみきひとう)
益子さんにおすすめ
胃腸の薬もたくさん入っていて、体力も補い、イライラ、不眠などにもよい

【光畑先生が使う冷えの漢方薬】
痛みが来るとと冷えがひどくなる、反対に冷えると痛みが増すので、冷えを取ると治療成績が上がる。

●当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
年を重ねた女性の冷えとむくみに

●真武湯(しんぶとう)
腰が痛いときにちょっと冷えると下痢っぽくなるときに
もともと下痢止め

●五積散(ごしゃくさん)
上が暑くて、下が冷える時、上の熱を下に下げる

● 苓姜朮甘湯(りょうきょうじゅつかんとう)
腰から下が冷えて、股関節あたりがすごく痛い時
腰を中心とした冷えに効く 

【西洋医学でみた冷え】
水沼先生によると、
西洋医学では、冷えは一つの症状としてみて、疾患単位では見ていないと思う。
何かの疾患があって出てくることもあるが、
女性の場合一種の体質として持ち続けることが多いんじゃないかと。
更年期の半数近く冷えの訴えがあるが、更年期障害としてとらえるべきか、
持っていたものがその時期目立つようになってきたのか見極めが大切。

【女性ホルモンと更年期】
水沢先生によると、
エストロゲンは全身くまなく受容体があって重要な働きをしている。
更年期はエストロゲンが減少し、一過性の症状が出てくる。
その後エストロゲンがなくなってくると、
骨がもろくなる、血中の脂質が高くなって動脈硬化症のリスクが増える、
脳の血液が少なくなって認知症が起こるなど、
高齢女性のQOLが低下する疾患の発病につながってくる。

更年期症状
ほてり、発汗、冷え、腰痛、肩こり等があるが、
腰痛、肩こりがどれだけエストロゲン両と関係しているのかはまだよくわかっていないところ。

治療は、女性ホルモンの投与など

ホルモン補充療法に期待される効果
・更年期症状の緩和
・骨吸収抑制、骨折予防
・糖、脂質代謝改善
・血管機能の改善
・中枢神経機能維持
・皮膚萎縮予防
・泌尿生殖器症状改善
・大腸がんの予防

ホルモン補充療法が使えない人
・乳がんの既往・家族歴がある
・血栓症のリスクが高いなど(エストロゲンの副作用として血液を固まりやすくする)

※ホルモン補充療法を行う場合は必ず乳がん検査を。
骨粗しょう症予防にも有効なので長期的観点でみて捨てがたい。
投与期間はいろいろな考え方がある。
5年続けるとほんの少し乳がんのリスクが増えたので、5年以上続ける場合には乳がんの検査も。
  
更年期障害には、まず漢方を試してそれでも改善されない時、
ホルモン補充療法漢方に頼るのがよさそうでした。

【関節の痛みと漢方】
福澤先生の解説
・腎虚とは…加齢に伴い出てくる全身の機能低下

●八味地黄丸(はちみじおうがん)アンチエイジング的な薬
 下半身の機能低下であるとか、お小水が近くなるとか、下半身の様々な痛みに

●牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)八味地黄丸に二つ生薬が加わったもの
 痛み冷えむくみが強いときに使う

光畑先生の使い方
・慢性痛(3か月以上続く、痛みの原因が取れても3か月以上続く)と
 気うつ気逆になることが多い。

●抑肝散、四逆散、半夏厚朴湯、香蘇散
 神経障害性疼痛、帯状疱疹後神経痛 

●治打撲一方、(打撲に効果、あざがきれいに取れる)
 関節痛、ぎっくり腰、寝違え、頸椎症とかに使う
 古傷に効く

●当帰四逆加呉茱萸生姜湯
 頸椎症 痛くて我慢できない

●まおうぶしさいしんとう
 帯状疱疹後神経痛、年齢の高い人でお風呂に入っているときだけ楽になる人に使う

●苓姜朮甘湯(りょうきょうじゅつかんとう)
 下半身の冷え

【漢方の疑問】
Q)一種類ずつ試していくのか?
A)漢方薬は合うと思うものを一か月以上服用する。
  さらに取りきれない症状に応じて、薬を追加・変更することもある。

Q)何種類も一緒に服用しても大丈夫?
A)漢方薬はできるだけ少ない種類を組み合わせるのがよい

Q)漢方薬が合わないことがあったが?
A)胃に障るような薬であったということ。
  体力の状態に合わない場合、腹痛や下痢を起こすことも。

Q)副作用は?
A)薬によっては合わないということもあるので、体調の変化に注意しながら続ける。

Q)隊長が悪くなっても続けたほうがいい?
A)合わないということなので、見直して違う漢方薬に変える。

Q)西洋薬と簡保薬 のみ合わせで副作用が起きることは?
A)ほとんどないが、甘草が入っていると、肝疾患の薬と競合しておかしくなることも。
  麻黄(まおう)が入っていると交感神経を刺激するので、妙に冴えたり胃が悪くなったり。

Q)短期間に効果が表れるもの?
A)そういう場合もあるが、一般的には数か月使う中でだんだんと取れてくる場合が多い。

Q)症状がなくなったらやめていいか?
A)症状がなくなればいったん止めても良い。
   
古谷アナからの質問
  30年前、ヘルニアで腰を痛め左足のほうに坐骨神経痛続いている
光畑先生から
  冷えたときに痛くなるか?(古谷アナ、イエス)
  年齢的にはお年よりになるので、腎虚の状態になっている。
  夜のおしっこが多いなら(イエス)、八味地黄丸が効きそう。
  この薬は、おしっこの切れがよくなる。目のカスミが取れたり、耳鳴りが取れたりする人も。
  腰だけでなく、生命機能を少し持ち上げる作用。

20年来の不眠には?福澤先生が回答
  漢方では周辺症状を改善して自然な眠りを招く
    イライラする場合→抑肝散
    不安感がある→半夏厚朴湯
    疲れやすい・心配性→加味帰脾湯

【漢方関連サイト
http://www.qlife-kampo.jpQLife漢方
http://www.jsom.or.jp/universally/index.html日本東洋医学会
http://www.gokinjo.co.jp/kampo漢方のお医者さん探し

漢方のお医者さん、患者さんの年齢や体質や性格的なものまで見極めて治療されるんですね!
よく診てくださる方にお出会いできたら幸せだわね~と感じました。
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